ボードレール語録

「悪」印象が強いけれど、決してそれどころではないボードレールの魅力を広めたい一心で。

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    『悪の華』56 ・秋の歌 (全文)

    僕らはそろそろ冷たい闇へ沈む。
    さようなら、あまりに短かい夏の鮮やかで烈しい光。
    中庭の石畳へ落ちる薪の、陰気な音が聞こえ始めた。

    僕の中に怒りが、憎しみが、戦慄が、恐怖が、鞭打たれる労働が、冬のすべてが帰ってくる。
    僕の心はまるでもう、氷地獄に照る太陽か、赤く凍った塊とでもいうばかり。

    落ちる一つ一つの薪の音を、震えながら聴いている。
    断頭台を築く音よりも重苦しい。
    僕の心は言ってみれば、疲れ知らずの重い槌に打ち崩される城の塔。

    この単調な響きに身を揺すっていると、何か忙しげに柩の釘を打つ音を聞いているようだ。
    一体誰を葬るのだろうか? …昨日は夏、今日は秋!
    奇怪な音はまるで出発のように響いている。


    僕の愛する優しく美しい君の、切れ長で緑色したその眼の光も、もう皆苦々しい。
    君の愛情も、居心地のいい部屋も、暖炉の火も、あの海に輝く太陽には敵わない。

    それでも、僕を愛してくれないか、その優しさで!
    母親のように、恩知らずの男のため、意地の悪い男のために。
    恋人として、妹として、光輝く秋の、沈もうとする太陽の、束の間のやさしさで。

    季節は素早く過ぎ去って、墓だけが待っている。腹を空かせた墓だけが!
    ねえ、僕が君の膝に額を載せて、過ぎ去った白く輝いた夏を惜しみながら、柔らかな黄金色に輝く暮れ行く秋の光を味わうことを許してくれないか。
    | 韻文詩(悪の華等) | 10:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
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