ボードレール語録

「悪」印象が強いけれど、決してそれどころではないボードレールの魅力を広めたい一心で。

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    『パリの憂鬱』 6・誰もが自分の幻想を
     私は人々の内の一人に声を掛け、彼らがそうしてどこへ行こうとしているのか尋ねてみた。その答えは、彼も他の人々も行先のことについて何も分かってはいないが、進みたいという逆らいがたい欲求に常につき動かされているのだから、どこかへ向っているに違いない、というものだった。
     銘記しておきたい奇妙な点は、この旅人たちの誰一人として、彼らの顎にぶら下がり背中に張り付く凶暴な獣について、それが自分自身の一部分だとでもいうかのように、苛立たしさを些かも感じていない風だということである。どの顔も疲れ果ててはいるが絶望した様子もない生真面目な調子で、空という重苦しい天井の下、その空と同じ荒涼とした地上の砂埃に足を絡ませつつ、永遠に希望を抱き続けるという罰を受けた者の諦めと共に、彼らは歩き続けるのであった。
    | 小説・散文詩(パリの憂鬱等) | 15:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
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